底曳網体験学習「海底探検隊」

ごみを「見える化」する

「美しい瀬戸内海の底にはごみが溜まっている。」
私たちにそのことを教えてくれたのは漁師さんたちでした。底引き網漁をするたびに、網にはゴミが大量に引っ掛かり、水揚するときには魚とごみを分けなければならない。時には網が傷つけられる、長らく漁師さんたちはそんな経験をしてきました。しかし、ほとんどの人はそんなことも知らずにいました。
私たちは、まず「海底にごみが溜まっている」ことを広く市民の皆さんに知ってもらうことが第一歩であると考え、漁師さんの協力のもと、「海底探検隊」と銘打った底曳網船による体験学習をして、間近にごみを見てもらうこととしました。

底曳網体験学習「海底探検隊2019」

11月30日の朝9時に新岡山港に集合した80名は、チャーターされた遊覧船に乗り込み、小豆島の四海漁港をめざして出航しました。
四海漁港に到着後、香川県からの参加者も合流し、地元土庄町長の歓迎のあいさつを受けて、再び乗船。一路小豆島沖へ。
船内では環境省中国四国環境事務所の石川さんから海ごみの話を伺いました。

今回もご協力いただいた四海漁業協同組合の底引き網漁船8隻が操業する沖合に到着し、間近で漁の様子を見学しました。
底引き網が引き挙げられると多くの魚とともに、ビニール袋などのゴミが上がってきて、参加者はその量の多さに一様に驚いていました。

四海漁港に帰ってから、参加者全員で引き揚げられたごみの分別作業を行いました

午後から行われた開会行事では、まず、主催者を代表して、グリーンパートナーおかやまの藤原瑠美子理事長が挨拶。
東京から駆けつけていただいた環境省の森本英香顧問からは「海底ごみまで取り組んでいる海底探検隊は最先端。
是非続けていただいて広げていきたい。一人ひとりの取り組みが大事。環境省としても応援したい」とエールをいただきました。

本事業に多大なご支援をいただいているライオンズクラブを代表して、ライオンズ国際協会336B地区の小野ガバナー、そして長年お世話になっている地元土庄町の岡田元町長からもご挨拶をいただきました。

全員参加で行われたワークショップは、中平徹也氏、友延栄一氏の進行で、幅広い世代をグループ分けして行われました。
「あなたはどんな海が好きですか」
「海ごみをなくすにはどうしたらいいですか」
「私が出来ることは何でしょう」
和気あいあいと楽しい雰囲気のなか、日頃の取り組みが大切だということを全員が胸に刻みました。

今回の事業にご支援いただいたオリーブ基金には感謝申し上げます。